ヘリコバクター ピロリ菌
ヘリコバクターピロリ菌が胃に定着すると、胃の粘膜に永久的な炎症(胃炎)を引き起こす原因となります。また、この菌は胃酸の発生を増加させ、さらに粘膜を傷つけます。症状として、満腹感、上腹部の痛み、吐き気、腹鳴、食欲不振、口臭などがあります。
しかし、ヘリコバクターピロリ菌による胃炎は、自覚症状がないことも多く、炎症が続くと、10人中1~2人に胃や十二指腸に潰瘍ができ、出血することもあります。最悪の場合、胃や腸に穿孔が起こることもあり、ごくまれですが胃がんが発生することもあります。
ヘリコバクターピロリ菌の検査には、いくつかの方法があり、呼気や便から検出することが可能です。また、ヘリコバクターピロリ菌は胃カメラでも検出できます。
ヘリコバクターピロリ菌が検出された場合、除菌のために3~4種類の抗生物質と整腸剤の組み合わせを7~14日間服用します。内服終了後は除菌の評価のため、数週間後にもう一度検査を行う必要があります。